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柳緑花紅 最終話








花ちゃんはきょとんとして総二郎を見上げる。

「花ちゃん、今日はどうしてここにいるの?
今日はお稽古の日じゃないよね?」

えっ?!
ど…ど…どうしよう…。
つくしちゃんに意地悪しにきたなんて言えない!!

花ちゃんは必死に理由を考える。

その時静かに扉が開かれた。
扉の向こうには恐る恐る室内を窺うタッちゃんがいる。

『花ちゃん…。』

花ちゃんの姿を確認するとその頬が緩んでく。

「タッちゃん…。」

タッちゃんの手には拳銃(の形をした水鉄砲)。
総ちゃん先生の視線に気づいたタッちゃんは慌てて後ろに隠したけど…。
もう遅いよ。

「くくっ。そうか。そうだったんだ?」

可笑しそうに笑いながら総ちゃん先生は私を見る。

総ちゃん先生は私がつくしちゃんに意地悪してたこと気づいてたの?
でも黙ってたの?
なんで?どうして?

どうして涙が出るんだろう?

花ちゃんの瞳から涙がポロポロと溢れだす。

「……だって…ずるいんだもん。
つくしちゃん、狡いんだもん。総ちゃん先生、狡いんだもん…。
二人とも狡いんだもんっ!!」

それは今まで飲み込んできた花ちゃんの心の声。

泣き出した花ちゃんを見てタッちゃんはビックリ。
慌てて駆け寄って花ちゃんの頭を撫でるけど、花ちゃんの涙は止まらない。

「花…総ちゃん先生大好きなのに…。
総ちゃん先生…笑ってごまかすんだもん。
つくしちゃん、総ちゃん先生とっちゃうんだもん…。」

総二郎とつくしは呆然としながら顔を見合わせると花ちゃんに視線を戻す。
花ちゃんは必死に歯を食い縛り、総二郎とつくしを見上げる。

「総ちゃん先生…いっつもつくしちゃん見てるのに!!
つくしちゃん…いっつも総ちゃん先生に何か言われて嬉しそうにしてるのに…!
なんで…?どうしてほんとのこと言わないの…?
つくしちゃんも総ちゃん先生も狡いんだもん!!」

花ちゃんは俯いた。
花ちゃんの涙は止まるどころか次々と溢れ落ちている。

「牧野、どうする?」

「どうするって…私に聞かないでよ?」

二人の困りつつも照れた顔は俯いている花ちゃんには分からない。

もうっ!なんなの、それ?!

そう思ってたら総ちゃん先生の笑顔が飛び込んできた。

ポッ

総ちゃん先生やっぱりステキだ…。

「花ちゃん、ありがとう。花ちゃんの言う通りだね。
お兄ちゃん、一生懸命お姉ちゃんを守ろうと思ってたけど…順番が違ったみたいだ。
教えてくれてありがとう。」

そう言って総ちゃん先生はつくしちゃんを見る。
つくしちゃんも私の前にしゃがみこむ。

「花ちゃん、お姉ちゃんの態度が花ちゃんを傷つけちゃってごめんね。
花ちゃんみたいに素直にならないとダメだよね。
ありがとね、花ちゃん。」

えっ?何?なんなの?

立ち上がった二人を見上げたら…。

総ちゃん先生はつくしちゃん用の特別な笑顔でつくしちゃんを見てる。
つくしちゃんも恥ずかしそうにお顔を真っ赤にして総ちゃん先生を見てる。

総ちゃん先生が大好きなのに。
つくしちゃんにとられたくないって思ってたのに。

花ちゃんの涙はピタリと止まってる。

「花ちゃん…キューピッドだね!」

タッちゃんが嬉しそうにそう言った。

キューピッド?恋の?
花が?
総ちゃん先生とつくしちゃんの?

「「花ちゃん。ありがとう。」」

二人の優しい笑顔が花ちゃんの心をポカポカに変えていく。

そんな花ちゃんに総二郎は言葉を紡ぐ。

「花ちゃん。大事なものはいつも傍にあるんだよ。
問題なのは、それに気づけるか?素直になれるか?なんだ。」

総ちゃん先生ってば何言ってるんだろう?
全然分からないよ。
それに総ちゃん先生もつくしちゃんも全然素直じゃなかったよね?

…でも、いっか!
総ちゃん先生もつくしちゃんも幸せそうだから!!


「よしっ。花ちゃんも泣き止んだし。三人とも送ってくよ。」

「うん。ありがとう。」


あぁっ!
総ちゃん先生!!
つくしちゃんっ!!

やっぱりつくしちゃんってば狡い!!


花ちゃんの目に飛び込んできたもの。

それは優しくつくしの手を包み込む総二郎の大きな手なのでした。





おしまい





河杜 花サマ

1歳のお誕生日おめでとうございます(*≧∀≦*)
もうそんなに経つんだなぁとちょっと感慨深い感じです(笑)

1年前。
花さんの足跡をみつけ、いつかな、いつかな?とウキウキしながらお部屋を覗きに行ってました(*´σー`)エヘヘ

足跡がなかったらどうなってたかな?
でも同じ総ちゃんスキー。
きっと仲良くなれてたはず?よね?(笑)

でもでもやっぱり押しかけてコメント残してよかったなーと思ってます♪

ただいま息切れ気味のGipですが…
これからも一緒に楽しみながら総ちゃんを書き続けていきましょうね(//∇//)
これからもよろしくね♪(o・ω・)ノ))


NEXT STORY 柳緑花紅 終章




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注意

『柳緑花紅 最終話』の著者はGipskräuterサマで、このお話は河杜花が頂戴しました。
無断での転載、無断配布、二次加工などの行為を禁止致します。
それに準じた行為もです。
違反を見つけた場合、あわゆる機関に通報いたします。


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Comment 1

コメ返信 plumeriaサマ

plumeriaサマ

コメントありがとです♪
こちらこそ参加してもらえて嬉しかったです♪
うふふ。
疲れたでしょ?
お洗濯もした?
1日お疲れさまでした( *´艸`)
でもでも楽しかったでしょ~?
またやりたいでしょ~?ニヤリ。
もう十分すぎるほど活躍してもらいましたよー!
なのでまた活躍してください!ルンルン♪
冗談はさておき、そのうちがっつりやりましょうね、総ちゃん♪
その時はまたよろしくお願いします(*-ω人)
この度はいろいろとありがとうございました♪(o・ω・)ノ))

2017/05/22(Mon) 23:40

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