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第3章 林檎[22] 
桜子side



先輩の変化は、すぐにわかりました。

あの夏以降、先輩はあの婚約報道で受けた衝撃を隠すかの様に
ずっとバイトに勉学にと多忙を極めておりました。
なりふり構わないその姿に痛々しさを感じつつも、
少しでも前に進もうとする姿は先輩らしいですわ。
私は見守ることしかできませんけれど、
先輩の心の支えになると改めて誓いました。
そんな先輩の表情が明るくなり始めたのは
秋にさしかかった頃からでしょうか。
時々鼻歌をうたうようになったと記憶しております。


F3のラウンジへ行かなくなった先輩は
大学の食堂で毎日のように私とランチをされるようになりました。
「桜子。いくら英徳はエスカレートだからといって、
高校生が頻繁に大学にきていいの?何か影響あったら大変じゃない?」
「先輩、私のことを見縊られては困りますわ。
もう既に内部進学のトップレベルで英語専攻を決めましたのよ。
それよりも・・・先輩、最近何かいいことでもありましたか?」
節約を心掛けておつくりになったお弁当へのお箸が、ふと止められました。
「今、良い事って言った?」
「ええ・・・。御自分で気が付きませんでしたか?
流行りの曲を鼻歌されてましたわよ。」
う~んと良いことね~と、あれじゃないしこれでもないしと
相変わらず独り言をブツブツ仰っていたと思うと、
急に何か思い出したのか目をキラリとされました。

「そうそう!私のアルバイト先がね、
日本で五本の指に入る売り上げを達成させたの!
それでね、アルバイト達の意識向上に貢献したと言うことで、
私が表彰されるかもしれないんだ。
・・・ていっても私の実力ではなくって、
西門さんのおかげなんだけどね。」
「まあ・・・。西門さんも先輩のバイト先にお姿をお見せするように
なられたのですか?」
「そうなの。今、花沢類、美作さん、西門さんが
バイト先に顔出してくれているんだけど、
これがバイト先との関わり方が三者三様でね~。個性が出てて・・・面白いよ?」
「ふふふ。花沢さんはおそらくバイト先でも寝てますでしょう?
美作さんはあのファミレスは美作傘下ですから従業員の手前を気にされて、
先輩のバイト終わり頃にお迎えなさっていると思いますわ。
けれども・・・西門さんはどうされているのですか?
もしかして、先輩のファミレス先で女子アルバイトかお客様を
ナンパされまくっているのですか?」
私がそう言うと、大きな瞳を更に大きくされて、
顔の前に手で違う違うとジェスチャーを大袈裟にされました。
「それがね、あたし、西門さんを見直しちゃったんだけど、
あたし達バイト連中にコーヒーの淹れ方を伝授してくれたのよ。」
「西門さんはお仕事がお仕事ですから、
コーヒーの淹れ方もお上手なんですわね。」
「うん!しかもね、一番最初に私にコツを教えて、
それを私がバイトたちに教えていったの。
あとは作法ね。ファミレスに作法なんてと思ったけど、
手の添え方とか、食器の出し方とか、
高級ホテルのレストランみたいってお客さんからも評判なの!」
先輩の話し方や表情、目の輝きなどをみると、
夢中になって西門さんの事ばかりお話されているご様子は、
明らかに恋をした乙女でしたわ。

道明寺さんとの恋は劇場型恋愛で、毎日がジェットコースターでした。
そもそも道明寺さんからの有無もいわさないストイックな愛に絆されて、
引きずり込まれるように恋を始められたようなものでした。
実は私、先輩が次に恋をするならば、前回が前回ですし、
花沢さんか美作さんみたいに穏やかな方を選ぶと思っておりました。
今度こそは先輩に素敵な恋をして、幸せになって頂きたいと願ってましたのよ?
ですから真面目で潔癖症な先輩が、ご自身とは正反対のタイプの西門さんを
お好きになられたという事実がとても意外でした。
道明寺家に負けず劣らずの、魑魅魍魎とした輩のいる世界の方ですしね。

・・・確かに今の西門さんは高校の時より、少し印象が変わったのは事実でしたわ。
先輩が酔っ払った時の介抱なんて昔なら絶対しなかったでしょうし、
行方不明騒動の時の先輩を探すときの行動力と、先輩を見つめる瞳が男性そのものでした。
おそらく西門さんも先輩のことを・・・。
・・・ならば私なんかが野暮な事できませんわ。



「あれ?牧野さん、今日は学食?俺も一緒に食べてもいいかな?」
そう声をかけてきたのは、木下さんという殿方でした。
この木下さんは大学・バイト先などで先輩と仲がよろしいらしく、
時々こうやって先輩のところに来られては一緒に食事をしていかれる。
先輩はこの木下さんをとてもいい人だよねと仰いますけど、
昔の私に非常に似た目をお持ちの方で、その目の奥底は暗く、笑ってなどおりません。
きっと腹に一物を抱えているはず方だと、私のカンが警鐘をならしておりました。




こんにちは!

6/11の日曜日にUPする予定だったのですが、
日にちを間違えてUPしていまいました

来週はいつもどおり、日曜にUP予定です







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Comment - 2

河杜 花

Re: タイトルなし

Gipサマ


久々の大ポカとしてしまいましたw
曜日と日にちを勘違い・・・。
河杜ヤバイっすw


桜子はつくしチャンにずっと笑っていてほしいんですよね~。
究極のつくし至上主義者ですから♡

なので、そう、気がついてます。
なんかいやな予感がしているのですよ~。
さて、どうなるやら←まだ何も考えてなかったりする♡




2017/06/11(Sun) 01:34

Edit | Reply | 

河杜 花

Re: こんにちは🎵


plumeria  サマ



実は、私、桜子大好きなの。
こういう屈折している人が♡
このお話では毒が薄まっているけど、
どっかでスパークさせたいw


探しにいくところ、私も自分の書いた中では
とても大好きな話のひとつです。
なので、そう言ってもらえると、メッチャ嬉しい♡

おお、なんと!!
それは辛いw私もなったことあるからわかるわ。
気温も高低さがあるしね・・。
無理せず、ゆっくりなさってね~!


2017/06/11(Sun) 01:44

Edit | Reply | 

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