FC2ブログ
第2章 砂[25] 
総二郎&つくしside


・・・・・・。
自分を、解放・・・する?
「か、解放?」
「そうだよ。」
ズキリと心が痛む。
心に痛みが駆け抜けた瞬間、
咄嗟に蓋をして自分を守った。
それなのにまっすぐに見据えた西門さんの視線が、私の心を揺らす。
蓋から何かが溢れそうで、流れだしそうになる。
それを必死に止めようとしている私と、
全てを投げ出そうとする私。
「な、何を?」
「そうやって一人で囲いこんで、自分で解決しようとする強がりからだ。」
やめて。
お願い。
これ以上私を揺らさないで。
「・・・ははは。何言っちゃっているんだか~。
応援しようって言ってるのが強がりだなんて・・・」
「じゃあ、何で俺と目をあわせる事が出来ねェんだよ?
俺の目を見て話せよ。応援するんだろ?
ほらな、出来ねぇんだよ。お前は前に進むと言いながら、
これっぽっちも微塵にも思っちゃいねぇ。
可哀想な自分に浸りたいだけだ。
現実から逃げているんじゃねぇ。」
やめて、やめて、やめて!


「逃げてなんかないよっ。なっなっ何よ!」
何なの?じゃあどうしろって言うのよ!」
ワナワナと震えながら、牧野は立ち上がった。
人形みたいに白かった牧野の顔に色が挿し、
怒りという感情によって血が通い始めた。
俺は相当屈折している。
やっと本来の牧野が戻ってきた感じして、喜んでいるのだから。
「あたしがこれ以上頑張ったら、道明寺は記憶を取り戻してくれるの?!
好きだと叫べば記憶が戻るっていうの?!
私を忘れて婚約したのに?!
冗談でしょ?!ふざけないでよっ!
大体、私だけの記憶が無くなるなんてあり得ないよ!
わかる?この気持ち!!信じられなかったよ!
戻ってくれると、ずっとずっと信じていたんだからッ!
でも、でも、もう、そんなのは夢なんだって。
ドラマやマンガじゃあないんだって。
・・・わかっているよ、現実だって事ぐらい。
ちゃんとテレビで見たんだから!
なのに・・・、なのに。
心が追いつかないよ・・・!」


震えながら漸く本音を吐き出した牧野は
今にも崩れ落ちそうだった。
全身全霊、司を愛していたからの心からの叫び。
俺は立ち上がり、小さな躰を抱きしめた。
夜となった空には、月と星が輝らされていた・・・。






ランキングに参加しました♪


↑↓もしよろしければポチしてください♪

関連記事
スポンサーサイト

Comment 1

河杜 花

Re: タイトルなし

Gip サマ

復活おめでとうございます~!
暑い・涼しいが繰り返しされてるから
体調整えるが大変☆
しばらくはこんな感じなんですかね~?

むふふ。イイコでしょ~♪
早く決めてもらいたい~~!
今から総ちゃんに言い聞かせなきゃw
ん?間に合うかなw


2016/10/22(Sat) 14:26

Edit | Reply | 

What's new?