第2章 砂[26] 
つくしside



「愛と言う愛を知らなかった司に、
人を愛するという事を教えたのは紛れもなく牧野だ。
自分の姉貴以外の人間ぐらいしか心許さなかったあの司が
女に愛を求めるなんて、あの時の俺は信じられなかった。
いいオモチャが手に入ったなぐらいしか思わなかった。
どうせすぐに終わるゲームだろうって。
愛なんてあるわけねぇのにってさ・・・。
・・・なのにお前はこの小さな躰で受け止めた。
全身全霊で司と恋に落ちた。
手と手を取り合って歩く二人の姿は
恋する素晴らしさを俺に教えてくれたんだぜ?

だから・・・いいか、よく聴け。
おまえは力一杯恋愛した。したんだよ。
なかった事にしちゃいけねぇんだ。
ちゃんと自分を解放してやれよ。
新しい恋へと羽ばたけるように、
しっかりと失恋しろっ!」


・・・・・何よ。
しっかり失恋しろって。
何様なのよ・・・。
「ふふっ・・・。西門さんって、かなりの
おせ・・・おせっかいなんだから。
ば、馬鹿じゃない?
失恋しろって、そんなこと・・・は、普通言わない。
初めて・・・言われたよっ。
でも。でも。うう・・・っ。う・・・。
あ、あたし、あた、あたし。
あたし、がん、頑張った・・・よね。
だって。ううっ!くっ・・・。
どうみよ、どうみょうじの、こっこと、うううっ!うゔ~~っ!
だ、だいすっ、きだいすっき、だったんだよおぉ!!」

暖かい手が背中を摩ってくれたのと同時に
あたしは糸が切れたように泣いた。
それこそウォンウォンと大きな声で、
涙だけじゃなく、鼻水や涎など出るもの全て
西門さんの胸の中で大人気なく泣いてしまった。
子どもの頃でもこんなに泣いた事は無かったのに。

でも、なんか暖かくってほのかにいい香りがして、
思いの外、安心して泣く事が出来たんだ。
私の背中を何も言わずにたださすってくれて、
泣きつくして涙が枯れるまで、優しく抱きしめていてくれていた。







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Comment 1

河杜 花

Re: タイトルなし

Gipサマ


いい男ですよね~!

今回のお話の台詞は
総二郎じゃないと言えないと思うのです。

あたしもなでなでしほしい~~~!

2016/10/24(Mon) 12:50

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